Opening 01:孤高の旅人



【GM】:まず、私がハンドアウトを打ち込みます。それから、プレイヤーはキャラ紹介をして下さい。オープニングに入ります。

一同:了解しましたー。

【GM】:じゃ、ハンドアウトいきまーす。まずはPC2から。



・PC2 ウォーリア/アコライト
コネクション:赤い髪の女 関係:仇敵
 今はもう遠い、ある日。キミは、全てを失った。
 もう失うものなど残っていない。唯一、その胸の内に宿した復讐の焔だけが、キミの支え。生きる意味だった。
 しかしそれは、たった一つの出会いによって、急激に変わり始める。
 光の差す方へ。同時に、全ての核心へと。



【GM】:こんな感じで、PC2はちょっとハードな過去を持ってます。……大丈夫ですか?

【すばる】:はい、その辺りは大丈夫です。むしろ好物(笑)

【伊万里】:いいですね、ハードな過去。

【N】:かっこいいです。

【GM】:詳しくはオープニングで明かしますよー。……つーことで、キャラ紹介お願いします。

【すばる】:はい。本名はレバン・ハミルトン。普段はわけあってホークアイと名乗ってます。性格は捻くれていて何でも遠回しな言い方を好みます。

【GM】:理想通り……!(←悦ってる)

【刃月】:悦るな(笑)

【伊万里】:GM、地が出てる(笑)

【GM】:おっとと。

【すばる→ホークアイ】:えと、スキルは防御系中心。自分が傷つくことより相手が傷つくことを恐れるタイプで…、メンバーの中では年上かな。赤い髪の女と何やら一悶着ありそうな予感。ちなみにライフパスは出自が騎士、境遇が略奪、運命が喪失。何か大切なものを失うのかもしれません(笑)

【刃月】運命がー!?

【海月楽】:嫌な運命だ!

【GM】:ハードボイルドだ!

【伊万里】:苦いキャラですね。

【N】:ですね……。

【ホークアイ】:基本的に他人を信じませんが、一度心を開くとべったり信頼しちゃいます。一人称が俺で。こんな感じでしょうか。

【GM】:素晴らしい……!(激しく悦ってる)

【伊万里】:GMが萌えるのを制御するのが大変そうです(笑)

【GM】:あ。そういや、年齢はどうします?

【ホークアイ】:あぁ、年齢は32歳くらいで……考えてましたが、GM大丈夫でしたか?

【GM】:非常にまずい!(笑)



 GMは、ニ十代中盤くらいのつもりで考えていたのである。



【N】:おお、渋いー。

【伊万里】:大人だ……!

【GM】:ちょ、どうしようどうしよう(←わたわたしてる)。

【海月楽】:GMがわたわたしてます(笑)

【伊万里】:20代で想像していたらしいですからねー。

【GM】:20年近く旅してて、未だ2レベルかよ……?!

【海月楽】:あぁ、問題はそこか!(笑)

【伊万里】:成長点を使ってないんですよ、きっと(笑)

【GM】:じゃ、じゃあそれで(笑)

【ホークアイ】:ごめんなさい、もうちょっと年引き下げた方が良かったですか?

【GM】:あー、でも、これが良いなら構いませんよ?

【伊万里】:じゃあ28で!(←趣味に走った)

【刃月】:29!(←同じく)

【GM】:25……とか(←便乗)

【N】:なんか競りみたいになってきてる……。

【海月楽】:私は30代押しですね(笑)

【N】:32は美味しいですよねー。

【海月楽】:ねー。

【GM】:で、どうします?(笑)

【伊万里】:千早の社長も柳也さんも28なんですよ(笑)

【GM】:よし、じゃあ28だ(←真顔で)



 ちょっと待て。



【伊万里】>:良いのかそれで?!

【GM】:良いんだよ!(笑)

【刃月】:よし、28で手を打とう!

【海月楽】:いやいやすばるさんが決めねば(笑)

【GM】:そりゃそうだ(笑)

【伊万里】:じゃ、じゃあすばるさんがよければそれで……。

【ホークアイ】:じゃ……、間を取って三十路直前29で(笑)

【伊万里】:29きました!

【刃月】:きたー!

【伊万里】:刃月さんが漁夫の利を得た(笑)

【刃月】:いえい。

【海月楽】:ずるいー(笑)

【GM】:じゃあ、そろそろホントに始めますか(笑)

【ホークアイ】:はい、了解です。あ、いろいろ買ったら所持金ゼロになりました♪

【GM】ちょ、貧乏人か!(笑)

【ホークアイ】:貧乏です!

【伊万里】:ハードボイルドが音を立てて崩れていった(笑)



   * * *



【GM】:では、ホークアイ。キミのオープニングを始めるぞ。

【伊万里】:喋り方変わった(笑)

【海月楽】:GM口調きたー!

【GM】:うっさい!(笑)

【ホークアイ】:おう、どこからでも来やがれ(笑)

【GM】:よし、頼もしいな!(笑)……えー、キミは旅の途中だ。特に目的地があるわけでもない、果ての見えない旅。その中で、キミは今日、小さな村に訪れていた。

【ホークアイ】:ふむ…。食料の補給も必要だからな。村の様子は?

【GM】:本当に小さな村だ。自給自足の生活が主な、平和でのどかな村だよ。

【ホークアイ】:血生臭い事件とは無縁な村、か……。

【GM】:時々、村の子供が声をかけてきたりするね。「おじちゃーん、どっから来たのー?どうして来たのー?」

【ホークアイ】:子供?む、少々苦手なので、適当に片手を振って追っ払う(笑)

【GM】:でも、子供は頑張ってくっついてくる。

【伊万里】:「おじちゃん肩車肩車!」

【GM】:まぁ、そんな感じで(笑)

【ホークアイ】:残念、俺の肩車はちと高いぜ(笑)遠いところから来たのさ、なんて答えておきます。

【海月楽】:ハードボイルド臭がプンプンだ!

【N】:かっこいいなぁ。

【伊万里】:渋い……。

【GM】:「へぇ、すっごーい!」子供は目を輝かせながら、まだついてくる、が……とりあえず、キミは子供をあしらいつつ、食料の補給なんかを済ませたりする訳だ。あとはどうする?

【ホークアイ】:適当に今夜の宿でも探そう。子供に聞いてみる。

【GM】:「んっとねぇ、よその人泊める時には、村長さんに訊かなきゃいけないんだってー」と、答えてくれるよ。それから目を一層輝かせて、言う。「案内してあげよっか?」

【ホークアイ】:村長? 意外と用心深いところだな。……面倒事は起こしたくねぇ。頷いて子供に案内を頼む。

【GM】:「任せて!」子供は、大役を任されたのが嬉しいらしく、跳ねるような足取りで案内してくれる。

【伊万里】:なんてほのぼのとしたオープニングなんだ……。

【GM】:うひひ(笑)。……村長の家は、村の真ん中にある。キミは子供に案内され、そこを訪れた。

【ホークアイ】:っと、周囲をさり気なく見渡す。怪しいところがあれば……。

【GM】:お、そうきたか。

【ホークアイ】:お?

【GM】:じゃあここで……後方、村の入り口から、悲鳴が聞こえる。

【刃月】:「きゃぁぁぁぁ〜〜〜〜!」

【ホークアイ】:舌打ちして振り返る。

【GM】:女性の悲鳴だ。それを聞いて、子供は一気に青ざめた。……そして、一目散に駆け出す。「お母さんの声っ!」と。

【ホークアイ】:む……、子供を引き止める。ガキ一人じゃどう考えても危ない。

【GM】:しかし、キミを伸ばした手をかいくぐり、少年は走っていってしまった。

【ホークアイ】:仕方ない。子供を追いかけて悲鳴の聞こえた方へ走る。

【GM】:了解。では、キミが村の入り口に辿りつくと、そこは大惨事になっていた。

【刃月】:「お母さん!お母さん……!」

【海月楽】:「きゃあああああ!」

【伊万里】:「あなたぁぁぁぁ……!」

【海月楽】「おごおおおおおっ!」

【伊万里】「ここは俺に任せて先にゲェーッ!?」

【刃月】:それ悲鳴?(笑)

【GM】:ちょ、NPCノリノリだなっ?!(笑)

【伊万里】:は、スイマセン、続きをどうぞ。

【ホークアイ】:い、一体何が……?!(←ちょっと笑っちゃってる)

【GM】:人が何人か、血を流して倒れている。幸い、死人はいないようだ。そして、そんな人々を眺めている、悪人ヅラした男が三人。全員、手に刃物を持っているね。……更に、倒れている一人の女性を庇うように、さっきの少年が立っている。

【伊万里】:これはもしやチンピラ……。

【GM】:「お前ら、何なんだよっ!」少年は、男たちを睨みつけながら叫んだ。すると男達は下品に笑いながら答える。「俺達かぁ?俺達はなぁ、山賊様だよぉおおおお?!」……チンピラキャラって難しいな。

【伊万里】:「げぇーっへっへ!運が悪かったな坊主ぅ〜〜?(ナイフをぺろーり)」……こうやるんだよ!(一同爆笑)



 流石、三下をこよなく愛する女(←誉め言葉)。



【ホークアイ】:強盗の類か。……あ、さり気なく子供の前に立って庇っておく。何か危ない(笑)

【GM】:「あぁん、何だお前ぇ?」山賊の一人がガン飛ばしてくる。

【ホークアイ】:通りすがりの旅人さ。で?その山賊様が村にどんな御用だ?

【GM】:「どんなご用か、だぁ?決まってんだろ、この村にあるもん根こそぎいただきにきたんだよぉ?!」山賊は相変わらず下品に笑っている。

【ホークアイ】:今夜の宿を壊されると困る。お引取り願おうか?……と、平和的に話しかけてみるけど……。

【GM】:「そりゃこっちのセリフだ。怪我したくなかったら……すっこんでなっ!」そう言い終わるや否や、山賊はキミに向かって刃物を振り上げる!

【伊万里】:「死ねやぁぁぁぁっ!」(←めっちゃ楽しそう)

【ホークアイ】:怪我はしたくねぇなー……。だが、降りかかる火の粉は何とやら。剣を抜いて対抗する。ところでここは演出で?

【GM】:演出で構わない。キミの抜いた剣は、山賊の振り下ろした剣をとらえた。ギィン、と火花が散る。

【ホークアイ】:では、斬りかかってきた山賊は力で押し返し、一応殺さずに気絶させる。

【GM】:それは、酷く簡単だ。山賊の一人が、これで沈んだ。

【伊万里】:「よ、よくも兄貴を!」(←二人目らしい)

【GM】:そんな感じ!二人目も斬りかかってくるぞ!

【ホークアイ】:まだやるかい。死体が増えても知らねぇぞ、とガンつけて脅す(笑)

【GM】:残念ながら、聞く耳持たないみたいだ。「なめんじゃねぇぞゴルァアアアアアっ?!」

【ホークアイ】:仕方ない。残る山賊は拳で気絶させる(笑)。一つ二つくらいの傷は我慢してもらう。

【伊万里】:「な、何だコイツ凄え強……ゲブアーッ!?」(←気絶させられたらしい)

【GM】:待った!

【ホークアイ】:うん?

【GM】:二人目の山賊は、それで構わない。しかし……キミが、次の標的に意識を向ける、前に。その最後の山賊が、ライフルを取り出した!

【ホークアイ】:ライフル?! また物騒なものを。

【GM】:「ぶっ殺す!」山賊がイっちゃった目で叫ぶ。そして、標準をキミに合わせ……。

【ホークアイ】:む。回避は間に合わない。咄嗟に目を閉じて腕で庇う。

【GM】:ライフルの弾が放たれた……その、瞬間。



「おじちゃんっ!」

 ホークアイの前に飛び出してきたのは、さっきの少年だった。

 その、まだ頼りない肩を……ライフルの弾がかすめる。
 僅かに飛び散る血。そのまま倒れこむ小さな身体。
 それを見て……ホークアイの心の中に、何か黒いものが、湧き上がる。

 ……それは、遠い昔にも感じたことのある、感情。



【GM】:そしてキミは思い出す。昔の、ことを。……ここで回想シーン入ります(笑)

【伊万里】:来た!

【ホークアイ】:おう(笑)

【GM】:脳裏をよぎったのは、今から十五年くらい前の光景だ。キミの故郷の街が……滅ぼされた時の、光景。

【ホークアイ】:……。

【GM】:当時のキミは子供だったから、何が起こったのかはよく分からない。……だが。



 ハッキリと、覚えていることが、ある。
 それは、燃え盛る炎の中で、真っ赤な長い髪の女が、高笑いをしていたこと。
 そしてその女こそが……故郷を滅ぼした、張本人であるということ。

 一瞬フラッシュバックした、遠い日の記憶
 その光景が、消え去った時。

 ――彼はすでに、山賊を斬りつけていた。



【GM】:倒れ伏す山賊。急所は外れているようだが……結構傷が深い。

【ホークアイ】:……っ、昔の記憶に引き摺られたか。……山賊は全員倒れてる?

【GM】:倒れているね。そんな光景を……村人は、恐怖の色濃い目で、見ている。

【伊万里】:「ひぃっ、痛ぇ……痛ぇよぉ……」

【ホークアイ】:了解。剣を軽く振って血を払い、鞘へ。さて、どうするべきか……。

【GM】:その時だ。「何事じゃ!」と、声がかかる。

【ホークアイ】:む。誰だ?声のした方を見てみる。

【GM】:すると、キミの振り返った方向で、人垣が割れた。そこから、一人の老人が近づいてくる。「村長……!」何人かの村人が、声を上げた。

【ホークアイ】:あぁ、アンタが村長か。

【GM】:「……何ということだ」老人――村長は、その場を見回して眉根を寄せる。

【ホークアイ】:見ての通り、奴らはつまらねぇ山賊さ。縛って村の外にでも転がしておくかい。と、事情もできる限り説明しようか。

【GM】:「……事情は分かった」村長は重々しく言う。……表情は相変わらず晴れない。

【ホークアイ】:まぁ、そんな顔も当然だろう。村が山賊に襲われたら……。

【GM】:「我々には、山賊に対抗する術は無い。だから、貴方が山賊を倒してくれたことは……礼を言おう。……しかしだ」

【ホークアイ】:……?

【GM】:「確かに、貴方には救われたかもしれん。……だが……これは一体どういうことだ?何故、貴方が人に血を流させる?どんな理由であれ、ワシは……人の血が流れることを許したくない」

【ホークアイ】:言い訳はしねぇぜ。自分の身は自分で守るってのが染み付いてるもんでね。

【GM】:「……そうか」村長は、悲しそうに首を振る。「確かに、貴方からは血の匂いがする」

【ホークアイ】:……。

【GM】:「だから……申し訳無いが、ワシは、貴方を今すぐ此処から追い出さねばならん。この村の中では障害沙汰はご法度じゃ、例外無く追放処分を課す。……身勝手、とお思いじゃろう。しかし、ワシは怖いのじゃよ。その身を護るためとはいえ、他人の血を流すという、その行為が」

【ホークアイ】:平和主義大いに結構。アンタが出て行けというなら、従う他ないな。……あぁ、その前に、少年に近付いて傷にヒールをかけたいんだが。

【GM】:さっきの少年は、大して傷は深くないが、気を失っている。母親らしき人が近づいて、抱き起こしてるよ。彼女も怪我をしているね。……そして、キミを恐ろしげに見ている。

【ホークアイ】:ん、やっぱりここは母親に任せよう。……俺の出る幕じゃない。

【GM】:了解。じゃあ、どうする?

【ホークアイ】:荷物を背負い直して、すぐに出て行く。

【GM】:村人達は、キミを避けるように、道を開ける。……誰も、もう何も言わないよ。

【ホークアイ】:こんな雰囲気に耐えられそうにない。一度だけ少年を振り返って、心の中で謝っておこう。

【GM】:分かった。で、キミは村を出るわけだが、この後は……?

【ホークアイ】:正直迷ってる。目的地があるわけじゃないからな……、暇潰しに山賊でも襲うか、別の村に行くか。

【GM】:じゃあ、キミはとりあえず、歩き出す。少し歩くと、道のとこに標識みたいのが出てる。『この先、エスティア』と。……どうやら街の名前みたいだね。

【ホークアイ】:了解。これも何かの縁だ。その街に向かおう。

【GM】:では、その時。エスティアへ向かって歩き出したキミの、胸元から、金属が転がり落ちる。

【ホークアイ】:ん?何だ。拾い上げてみる。

【GM】:キミは、これをよく知っている。……故郷が滅びた時に、キミが得たものだから。

【ホークアイ】:……何?

【GM】:それは、バッジに近い。銀色の小さな金属板に、一対の赤い翼が掘りこまれたもの。あの日……赤い髪の女が、落としたものだ。

【ホークアイ】:……じゃあ……その金属板をじっと見つめ、強く握り込む。それから、脳裏にあの赤い髪の女を思い浮かべて……。



「……忘れるところだったぜ。俺にはまだ、やることがある」

 誰にともなく呟き、彼は、また旅へと戻って行く。
 特に目的地があるわけでもない、果ての見えない旅。……だけど、成すべきことだけは、分かっている。

 それは、復讐。
 遠い昔に失われた、大切なものの仇を討つこと。

 それだけが……今の彼の、生きる意味なのだ。









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